オーストリア遠征中のサッカー日本代表は、18日にメキシコ(FIFAランク11位)との国際親善試合に臨む。

MF遠藤航(27=シュツットガルト)はフィジカルモンスターのそろうブンデスリーガにおいて「デュエル(球際の攻防)」勝利数トップを誇る。その欠かせぬアイテムとして、サッカー選手では異例のマウスピースを装着。22年ワールドカップ(W杯)カタール大会の主力へ、メキシコ戦でもファイターぶりを発揮する。

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「New style as a fighter」。遠藤は14日、インスタグラムにそう投稿した。日本語で「戦う者としての新たなスタイル」。投稿された写真に写る遠藤の口には青いマウスピースが映っていた。色は日本代表の青とシュツットガルトの赤で2つ用意。パナマ戦はアウェーのため赤を装着した。

シュツットガルトに入団後、マウスピースを作製した。現地で日本人の歯科医と出会い、今も「いろいろ試している」という。より力を出す効果を狙うのが第1でありつつ、「球際に強いというイメージが浸透しつつあるので、ファイターらしく見えるかなというのもあって」と笑った。ブンデスリーガではデュエル勝利数が116でトップ。「取り上げてもらっているので、マウスピースをつけることで守備的MFが注目されるようになっていけばうれしいなと思う」と、華やかな攻撃陣だけでないサッカーの魅力を、見る人に感じて欲しい願いも語った。

パナマ戦で抜群の存在感を放った遠藤も、18年W杯ロシア大会ではチームが躍進した中で出場ゼロと悔しい思いを味わっていた。同大会でMF長谷部が代表を引退し、後を継ぐボランチとして名乗りを上げる1人だ。「その意味では次は大事な一戦。中心として存在感を出せれば」と意気込んだ。【岡崎悠利】

▽MF南野「年内最後の試合だし勝利で終わりたい。メキシコはW杯でも強豪相手に勝ついいチーム。自分たちがどこまでできるのか、確認できるいい機会」

▽MF中山(五輪で主将を務めた吉田、遠藤について)「自分からのアウトプットが多い。周りに要求することや、周りが思っていることを引き出す部分は、学んでいきたい」