東京五輪で金メダルを目指すU-24日本代表のラストサバイバルから目が離せない。合宿が31日、千葉県内でスタートした。メンバーは18人で、オーバーエージ(OA)を最大3枠活用し、残る代表枠は15という狭き門。最も注目されるのはOA枠なしの、FWの争い。4人で2~3とみられる枠を巡る選考は横一線。5日に同ガーナ、12日に同ジャマイカと戦うこの活動で結果を残した選手が、東京五輪切符を手にする。その争いに迫った。【岡崎悠利】

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◆前田大然(23=横浜) 一見、こわもてだが、娘を持つ心優しいパパ。5人きょうだいで姉1人、弟1人、妹2人。きょうだいの名は千咲(ちさき)、大然、野乃花(ののか)、草原(そうげん)、野原(のはら)と全員が自然派。丸刈りは小学校の時から不変で、現在も試合前は気合のバリカン刈りがルーティンだ。小3までは器械体操に取り組んだ。体が硬く、嫌になりかけていたところで出合ったのがサッカーだった。

山梨学院大付高時代、チームの約束事を破って部活参加を禁止されたこともあったが、早朝から登校し清掃を続け「人がいないところで率先して動く大切さを知った」。幼少期から自然を駆け回って培った50メートル5秒台の快足と、過去のしくじりから得た献身性を武器に、すでにポルトガルのマリティモでプレーし、海外生活も経験済み。この世代の代表にも継続して呼ばれている。

◆今季16試合9得点、173センチ、67キロ。