日本のワールドカップ(W杯)カタール大会に向けた、アジア最終予選がいよいよ今夜、始まる。

日本(FIFAランキング24位)は大阪・パナソニックスタジアム吹田で、オマーン(同79位)との初戦に臨む(午後7時10分キックオフ)。

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注目は、やはり、このプレーヤーになる。

今夏の東京五輪でも活躍したMF久保建英(20=マジョルカ)にとって、この最終予選は、有言実行のための第1歩になる。

東京五輪の3位決定戦。メダルをかけた戦いでメキシコに敗れ、久保はピッチで最後まで立ち上がれなかった。相手に仲間に手を差し伸べられるも、止まらない涙。取材エリアに現れた20歳は、赤くなった目ながら鬼気迫る雰囲気を放っていた。

「W杯が始まるころには、代表で圧倒的な存在になっていないと遅い」。

A代表では挑戦者の立場だと理解している。トップ下にはMF鎌田大地やMF南野拓実、右サイドにもMF伊東純也と猛者がいる。そのうえで、自身にプレッシャーをかけるためにあえて言葉にした。

A代表ではここまで国際Aマッチ11試合に出場。実は、ゴールはまだない。今回得点すれば、アジア最終予選での日本代表史上最年少ゴールを更新することになる。かつて20歳で得点したのは、中田英寿の20歳228日のみ。「この2試合で、チャンスを無駄にしない」。結果を残す準備はできている。【岡崎悠利】