ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で1月27日に中国、2月1日にサウジアラビアと対戦(ともに埼玉スタジアム)する森保ジャパンが、負傷の連鎖で苦境に立たされた。

【一覧】サッカー日本代表の日程と結果

日本サッカー協会は23日、DF冨安健洋(23=アーセナル)がけがのため不参加となったことを発表。同じく負傷でDF吉田麻也主将(サンプドリア)がすでに招集外となっており、センターバック(CB)のレギュラー2人を失った。DF中谷進之介(名古屋)が追加招集された。

冨安は右ふくらはぎのけがから1月20日のリーグ杯で実戦に強行出場し復帰。森保監督は「最終予選にはプレー可能だと認識している」と話していた。吉田不在の中で守備のリーダーとして期待されていたが、招集からわずか1日での辞退となった。

森保ジャパンが発足して以降、初めての国際大会だった19年1月のアジア杯からずっとCBはほぼ、このコンビだった。昨夏の東京五輪にも年齢制限外のオーバーエージ(OA)枠に吉田を起用するほど、指揮官が頼りにするタッグ。最終予選も大詰めに入るこのタイミングで、この2試合は、2人を同時に失う形となった。

現在B組2位とW杯出場圏内につけているものの、1つのとりこぼしで順位が入れ替わる状況。絶対に負けられないホームでの2試合だが、守備の柱2人が抜けた状態で2勝が求められることになった。【岡崎悠利】

 

◆主力CB2人が不在 今回の最終予選で吉田と冨安がそろってメンバー外は初。吉田は6試合、冨安は5試合でフル出場。冨安がアーセナル移籍の手続きなどで不在だった昨年9月2日の初戦オマーン戦は、植田が吉田とともにセンターバックで先発したものの、後半43分にゴール前でマークを外されて失点。0-1の黒星スタートとなった。森保体制44試合のうち吉田-冨安のコンビが19試合で最多。次いで吉田-植田、冨安-植田が各3試合となっている(3バックスタートの試合は除く)。19年11月19日の親善試合ベネズエラ戦では大正時代以来、96年ぶりに国内戦で前半4失点を喫したが、このときも吉田と冨安が不在だった。