22年W杯カタール大会出場を決めた日本代表は29日、ホームにベトナムを迎える。相手も敗退が決定しており消化試合にはなる。森保一監督(53)は大幅なメンバー変更を示唆し、チームの強化、選手にとってはアピールの場となる。

【W杯予選】森保ジャパン最終予選B組1位で通過なるか 最下位ベトナム戦/ライブ速報>>

見どころは両ウイングだ。右にMF久保建英(20=マジョルカ)、左にMF三笘薫(24=サンジロワーズ)が入る見込み。昨夏の東京五輪にも出場した2人は、互いに強烈な個性を持つ。ともにドリブルが武器で、左右どちらからでもボールが入ったときの期待感がある。

独特の間合いから急加速で抜き去る三笘。久保はスピードに乗った中でも繊細で正確なボールタッチが魅力だ。またゴールライン際からでも右足アウトサイドでのトリッキーなパス披露する三笘、広い視野でゴールチャンスに直結するパスを繰り出す久保。相手がプレスにこようが引いて守ろうが、崩す選択肢が2人にはある。

そして先発起用へ期待が膨らむ東京五輪世代のもう1人がMF旗手怜央(24=セルティック)。プロ入り前まではFW、川崎Fでは左SBにインサイドハーフと、マルチにこなせる。自身が前線に得意意識を持つように、最大の魅力が無尽蔵の運動量でゴール前に何度も顔を出すところ。強烈なミドルシュートも持っている。インサイドハーフなら左と見られ、ポジションが近い三笘は大学時代からの仲で、互いに特徴もよく分かっている。

コロナ禍での最終予選は国際親善試合がなく、指揮官がスタメンを簡単に動かせないのも仕方がなかった。控えが続いた選手たちにとっては、燃える90分になる。勝ち点を気にせず仕掛けられるとなったときの久保ら前線の威力は、おそらくベトナムでは到底止められない。