フィールドプレーヤーでは日本代表史上初めてワールドカップ(W杯)4大会に出場することになった長友佑都(36=J1・FC東京)が都内で会見した。

「選ばれてから、4年前のロシアW杯の悔しい思い出がよみがえってきて。この4年間、楽しいことだけじゃなくて、つらいこともたくさんあったんですけど、絶対にあの悔しさを晴らすんだという気持ちでここまで来ました。やっとスタートラインに立てたなという気持ちです。日本代表の躍進に貢献できるように、自分自身が躍動して、チームの結果に貢献できるように頑張りたい」と意欲を示した。以下、一問一答。

-これまでの経験をどう生かすか

長友 まずは3大会W杯を経験してきて、自分は悔しい経験をしたW杯の方が多い。何度も言ってますけど、その悔しさはW杯の舞台でしか晴らせない。ロシア大会もそうですし、非常に悔しい思いをして、心に傷をつけたままここまで来たので。絶対にそれを癒やすためにも最高の結果を残したい。

-注意すべき点は

長友 チームスポーツなので、チームが一丸となっていることが大事。試合に出てる選手だけじゃなくて、出ない選手も心が1つになってチームにならないと結果は出ない。自分は精神的支柱でもあり、パワースポット的な存在でみんなにエネルギーを届けて、そこに自分も入っていきたい。

-4年間の苦しさとは

長友 苦しいことはそうですね、やはりみなさん(メディア)の素晴らしい批判が。でも苦しくもあり自分のエネルギーにもなったので。批判はガソリンと言い続けてきましたけど、本当にその通りで。魂に火を付けてくれて、精神的にも強くなった。自分はこのままいけばメンタルモンスターになれるのでは、というくらい皆さんに鍛えていただいた。それを自分だけじゃなくてチームにも還元して、チームの躍進に貢献したい。

-一緒に戦ってきた大迫、原口が落選した

長友 2人の落選はびっくりしましたし、苦しいことも一緒に乗り越えて戦ってきた仲間なので。非常に悲しいし残念。ただ2人の思いも、というのは言い過ぎかもしれないですけど、一緒に戦ってきた仲間の心も一緒にカタールに持っていけるように、一緒に戦えるように頑張りたい。

 

◆4大会連続 DF長友とGK川島が4大会連続の選出。日本代表では98年大会から4大会連続のGK川口能活とGK楢崎正剛に並ぶ最多タイ記録。フィールド選手で4大会連続は長友が初。世界記録は5大会連続で、50~66年のメキシコGKカルバハル、82~98年のドイツMFマテウス、98~14年のイタリアGKブフォン、02~18年のメキシコDFマルケスの4人が記録。ブフォン(98年出場なし)以外の3人は5大会連続でW杯のピッチに立っている。なお、アルゼンチンFWメッシ、ポルトガルFWロナウドは今回メンバーに選ばれると、5大会連続。

▽長友のW杯

◆10年南アフリカ大会 左サイドバックとして全4試合にフル出場。決勝トーナメント1回戦のパラグアイ戦でPK戦の末に敗れた。「ここで流した涙を次につなげたい。僕と圭佑(本田)でサッカー界を引っ張っていきます」と力強く話した。

◆14年ブラジル大会 3試合フル出場も1次リーグで敗退。試合後、自身のブログに「申し訳ない気持ちです。批判してくれる人は自分を成長させてくれます。そのすべてをエネルギーに変えて、必ず成長します」と記した。

◆18年ロシア大会 決勝トーナメント1回戦のベルギー戦で2-3で惜敗。「目指しますよ、4年後も。自分の中で代表は誇りで、小さい時からずっと夢見てきた場所。だから絶対、自分が必要とされるなら、このユニホームを着てピッチに立ちたい」。