2大会ぶり3度目の4強はならなかった。なでしこジャパン(FIFAランキング11位)がスウェーデン(同3位)に1-2で敗れ、快進撃はベスト8で止まった。
今大会初めて先制を許した。前半32分、FKをゴール前に入れられ、混戦で粘り、耐えたが、最後は相手DFイレステトに右足で押し込まれた。
同42分には相手FWブラクステニウスに強烈な右足シュートを放たれる。これはGK山下杏也加が間一髪、左手で触った。ボールは右ポストを直撃し、はね返って失点は免れた。
0-0だった同25分にも主将のDF熊谷紗希(ローマ)がブラクステニウスに振り切られ、シュートを打たれていた。この日は中盤での守備がうまくはまらず、スウェーデンにボールをつながれ、さらにDFの裏をロングボールで突かれた。前半は苦しい戦いが続いた。
前半はシュート0本。0-1とリードを許して折り返した。日本がW杯で同0本に終わったのは「Opta」が同大会のデータ収集を開始した11年大会以降、初めてのことだった。
巻き返したい後半は、立ち上がりに左ウイングバックとして先発した杉田妃和に代わり、遠藤純がピッチに立った。
しかし、簡単に流れは引き戻せない。32分、相手右CKの場面でMF長野風花にハンドがあったことがVARで確認され、PKを献上した。これを相手MFアンイエルダールに決められて2点をリードされた。
日本は後半7分、田中美南に替えて植木理子を投入。遠藤の左からのクロス、植木の前線からの守備と、交代選手2人の躍動で徐々にペースを握り始めた。
29分、植木がドリブルで仕掛けて倒されてPKを獲得。ところが、植木自身のキックはバーを直撃して得点にはならなかった。42分にはMF藤野あおばのFKがクロスバーを直撃。ノーゴールとなり再び落胆しかけたが、波状攻撃で途中出場のMF林穂之香が右足でゴール。スウェーデンでプレーしていた林の一撃で息を吹き返した。
会場は「ニッポン」コール。そして「10分」ロスタイム表示に聖地イーデンパークが沸く。攻める日本。最年少19歳のFW浜野まいかも初投入した。青と黄色の意地がぶつかる。なでしこは最後まで敵陣に人数を集め、前半ゼロだったシュート数も後半だけで11本と相手の12本に肉薄したが、力尽きた。無情の笛を聞くと、イレブンは涙で抱きしめ合った。
21年東京五輪でも同じ準々決勝で対戦。1-3で敗れた北欧の女王に借りは返せなかったが、胸を張れる8強。久々に女子へ注目度を呼び戻す躍進大会となった。【千葉修宏】
池田太監督「まずはスタジアムに来て応援してくれた方々、日本から応援してくれた方々、皆さんの声援が力になり、ここまで勝ち上がってこられました。ありがとうございます。後半、しっかり戦う姿勢、諦めない姿勢を見せられた。誇りに思います。(円陣で選手に)これからも、なでしこは続いていく、という話はしました。今すぐ、いろんなことを整理するのは難しいですけど、ここまで来る準備も含めて、日本らしさ、なでしこらしさを見せられたと思います」
熊谷主将「結果が全てなんで。負けて終わっちゃったのは本当に悔しいんですけど、今ちょっと、この状態で振り返るのは難しいんですけど、取り返すチャンスはいくらでもあったので。あとちょっと届かなかったところが、今の自分たちの力のなさかなと思います。少なからずチャンスはつくれて、警戒していたセットプレーから2失点してしまったんですけど、もう少し後ろが踏ん張れれば、もうちょっと前にチャンスもできたのかなと思うので、とにかく悔しいですけど、一緒に戦ってくれた仲間に感謝したいです。もう少しみんなとやりたかったですし。前に進むことが女子サッカーの未来につながると思っていたので、少しでも前に進みたかったですけど、今はこの結果をしっかり受け止めるしかないのかなと思います」
◆今大会のなでしこジャパン勝ち上がり◆
▽1次リーグC組
日本5-0ザンビア
日本2-0コスタリカ
日本4-0スペイン
▽決勝トーナメント1回戦
日本3-1ノルウェー
▽準々決勝
日本1-2スウェーデン

