サッカー男子決勝で日本は韓国に敗れ、2大会連続の準優勝に終わった。前半2分にFW内野航太郎(筑波大)が先制点を奪うも、同27分に同点に追いつかれ、後半に逆転を許した。大会規定より2歳若い、パリ五輪世代のU-22のカテゴリーで大会に挑み、頂点を目指したが、あと1歩のところで涙をのんだ。

    ◇   ◇

日本は再び韓国の高い壁に跳ね返された。2大会連続の日韓対決となった決勝で敗れて銀メダルに終わった。

先手を取ったのは日本だった。前半2分、MF佐藤が左サイドを抜け出して起点となり、クロスのこぼれ球を内野が冷静にゴール右上に決めた。「立ち上がりをしっかり入ることができてよかった」。しかし、その後は防戦一方。同27分に失点し、後半11分に逆転を許した。同大会で優勝すると徴兵が免除される韓国は、U-24カテゴリーで、年齢制限外のオーバーエージ枠をフル活用するなど、本気モード。1枚も2枚も上だった。

内野は「もう1点取ることができなくて、チームを勝たせることができなくて本当に悔しいです」と下を向いた。

ただ敗戦の中にも成果はあった。パリ五輪男子の1次予選を兼ねた9月前半のU-23アジア杯の予選に入らなかったメンバーで臨み、決勝の舞台までたどりついた。大岩監督は「大会を通じて非常にいいグループになっている」と成長を実感。パリ五輪レースに向けても「大げさではなく全員がそれに値する」。

特にチーム最多となる大会4ゴールの内野は、追加招集ながら猛アピールに成功した。「もっと点を取らないといけない立場。大舞台でチームを勝たせられる選手に今後なっていかないといけない」。

前回大会で、同じく筑波大生として出場した三笘薫が決勝で韓国に敗れた悔しさをバネに大きく羽ばたいた。「パリ五輪経由A代表行き」を掲げるU-22日本代表。その選手層は確実に厚くなった。