新春に合格をつかむ! 日本サッカー協会(JFA)は7日、都内で、来年1月1日の国際親善試合「TOYO TIRES CUP」タイ代表戦(国立)に臨む日本代表メンバー23人を発表した。

技巧派MF伊藤涼太郎(25=シントトロイデン)が初招集。史上初の元日マッチ直後に、同14日に開幕するアジア杯カタール大会のメンバーが発表されることも明らかになった。経験の少ないメンバーにとっては滑り込みをかけたチャレンジマッチとなる。

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日本代表に初選出された伊藤涼が、最激戦区の2列目争いに挑戦する。クラブを通じて「日本代表というのはずっと目指していた場所なので素直にうれしく、とても楽しみにしています」。夢であり、目標であった日の丸を胸にするだけで満足するつもりはない。元日決戦に向けて「選ばれただけではなく、しっかりと自分のプレーを出してアピールしたいと思っています」と一角崩しにやる気をみなぎらせた。

今季6月まで在籍した新潟で17試合7得点。創造性あふれるパスやドリブル、シュートで前半戦の主役の1人となった。その活躍が認められ、海外移籍を勝ち取った。新潟サポーターへのあいさつでは「次、皆さんの前に立つ時には日の丸を背負って立ちたい」。宣言から約半年。有言実行の代表初選出となった。

代表待望論は常にあった。森保監督は普段から戦力の発掘に努めていることを強調し「いい部分は攻撃、得点に絡む、得点を奪うところ。まだまだシントトロイデンで発揮できているわけではないですが、トップ下の10番や8番のポジションで存在感のあるプレーをしています」と評価した。

伊藤涼が得意とするトップ下は日本代表でも一番層が厚い。所属クラブの都合で選外の久保建英(Rソシエダード)、鎌田大地(ラツィオ)、今回招集のMF南野らとの競争が待っている。元日マッチ直後に発表されるアジア杯メンバー入りの「お年玉」ゲットに向けて、猛アピールを続ける。【佐藤成】