来年1月1日のタイ代表との親善試合(国立)に臨む日本代表合宿が30日、千葉県内で行われた。MF佐野海舟(鹿島アントラーズ)はこの日が23歳の誕生日。チームでの祝福について「はい、数人…。みんな知らないと思います」と笑わせた。

今季、J2町田から鹿島に移籍し主力に定着。ボール奪取能力が評価され、2度目の代表招集を果たした。MF遠藤、守田、田中がワールドカップ(W杯)カタール大会でも結果を残した中、生き残りにはタイ戦でのアピールが必要だ。

「武器は守備だと思ってますけど、攻撃の部分で違いを出さないといけないと思ってるので。そういうところで違いをつくり出したいと思います」とし、パスやクロスの精度も課題に挙げ「そこもしっかり上げていかないと生き残っていけないと思っている。試合ではゴールに関わっていけるようなプレーをしたい」と意気込んだ。

今回の合宿では、ロールモデルコーチに中村憲剛氏が参加。川崎フロンターレ、日本代表で局面を変えるパスを供給してきたボランチの中村氏は、佐野にとって最高のお手本でもある。中村氏から「首を振ったり、情報を得ることは息を吸うようにやってる」と言われたことが印象に残ったとし「そこはボランチとして必要な部分。まずは意識しながらやっていって、そこから無意識に変えていきたいと思います。自分としてはあんまりそこはできていなかったところなので、そこは自分の武器に(できるように)どんどん吸収していきたいと思います」と目を輝かせた。

鹿島では来季からポポビッチ新監督が就任する。佐野が町田に在籍時、ポポビッチ監督の指導を受けたが、指導が原因でオーバートレーニング症候群で長期離脱した。ポポビッチ氏の監督就任を問われると「そこにあんまり干渉することはなく、僕が監督を決める立場でもないですし、選手である以上、与えられた立場でやるしかないので。やるだけです」と話した。