パリ・オリンピック(五輪)を目指すU-23(23歳以下)日本代表が、アジア最終予選直前のラストマッチでU-23ウクライナ代表に1-0と勝利した。後半にMF佐藤恵允とMF田中聡が得点した。22日のU-23マリ代表戦は1-3と敗れたが、攻守の課題を修正。既に五輪切符を手にしている欧州代表チームを相手に価値ある勝利となった。

降りしきる雨の中、前半から主導権を握ったのは日本だった。FW染野唯月の後方から飛び出す形で、FW荒木遼太郎が序盤から果敢にシュートを放っていく。32分に右MFの山田楓喜が左サイドから得意のFKでゴールを狙ったが、GKのセーブに遭った。そのCKから、今度はクリアボールをMF松木玖生が鮮やかな左足ボレー。ドライブ回転のかかったシュートは惜しくもGKにはじかれた。

逆に前半45分にピンチを迎える。ウクライナのクロス気味のループシュートを受けた。ここはGK小久保玲央ブラインが右手を伸ばし、かろうじて外へはじき出した。前半は均衡は破れず、0-0で折り返した。

日本は後半、1トップを染野からFW細谷真大へ。山田に代えてマリ戦で1ゴールを決めているMF平河悠を投入した。

後半2分、ゴール前左から荒木が右足で正確なシュートを放ったが、ここもGKのファイセーブに遭い、得点とはならなかった。しかし、これで得た右CKを生かした。荒木のキックからニアサイドで187センチの長身DF関根大輝が頭でファーサイドへ流す。このボールがクロスバーに当たり落下。詰めていた佐藤は体に当ててゴールイン、先制点が決まった。

後半31分、日本に追加点が生まれた。敵陣でボールを奪ってのショートカウンター。佐藤、細谷とつないぎ、最後は荒木に代わって途中出場していたMF田中が左足でゴールを奪った。

守ってはセンターバックの馬場晴也、鈴木海音を中心としたDFラインが安定し、危ない場面もなく無失点で切り抜けた。

大岩剛監督率いる日本は、4月15日開幕(~5月3日)のAFC・U-23アジアカップ(アジア杯)カタール大会に臨む。1次リーグB組で韓国、中国、UAEと対戦。各組上位2チームが決勝トーナメントへ進み、3位までが出場権を獲得。さらに4位となり、アフリカ代表のギニアとのプレーオフに勝利した場合もパリ切符を手にする。