アジア杯に出場しているMF香川真司選手ら関西出身の日本代表が17日、オーストラリアのブリスベンであらためて震災への思いを口にした。

 神戸市出身の香川選手は当時5歳。水道やガスといったライフラインが止まり、銭湯に通ったことを鮮明に覚えているという。「神戸市民として忘れてはいけない。今は大会期間なのでそれに集中しているし、日本を盛り上げられるようにしたい」と決意を新たにした。

 兵庫県宝塚市出身のFW岡崎慎司選手は、震災で家をなくした友人もいる。「みんなが力を合わせたし、いろんな人に助けられたという感謝の思いがある」と、つながりの大切さをかみしめる。

 FW本田圭佑選手は大阪府摂津市出身。震災が発生した早朝、寝ていたところを祖母に抱きかかえられた記憶が残っているという。「こういう節目の日に大事なもの、忘れがちなものを思い出すきっかけになればと思う」と、風化させることなく受け継いでいく大切さを訴えた。