日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)が29日、都内の日本協会で午前にスタッフ会議を実施。夜はナビスコ杯準決勝第1戦磐田-川崎F(ヤマハ)を視察し、ぎりぎりまで情報収集を行った。ザッケローニ監督が視察したJの試合は、これで9戦14クラブとなった。

 親善試合アルゼンチン戦(10月8日、埼玉ス)韓国戦(同12日、ソウル)の強豪2連戦を控え、この日は午前から濃厚なミーティングを行った。時間こそ1時間強だったが、合宿時の「VTR編集」やミーティングの時間が議題に挙がり、細部の詰めに入った。

 特に敵国分析のVTR編集は和田アシスタントコーチとアグレスティ・コーチが話し合った上で、ザッケローニ監督も確認した。岡田監督時代はミーティングで飛び交う言葉は日本語のみだったが、今回はイタリア語通訳を挟むため、指示の伝達時間は単純計算で2倍。以前のVTRの時間だとミーティングに多大な時間がかかるため、原強化担当技術委員長は「どの映像を使い、長さをどうするかも調整した」と話した。

 ザッケローニ監督は、夜は青いシャツにチノパン姿で、アグレスティ・コーチを伴い磐田-川崎F戦を視察。試合終了を見届けるとタクシーに乗り込み、この日のうちに帰京する強行日程を自らに課した。30日の発表前にスタッフ会議を開き、メンバーの最終確認を行う見込み。9月の親善試合は原監督代行が指揮を執ったため、ザック初采配となる2試合に向けたメンバーに注目が集まる。