<ロンドン五輪アジア最終予選:日本1-0オーストラリア>◇第3戦◇5日◇中国・山東スポーツセンター
なでしこジャパンがロンドン五輪アジア最終予選第3戦で難敵オーストラリアを下し3連勝で勝ち点9に伸ばし、ロンドン五輪出場へ王手をかけた。
MF沢穂希(33=INAC)はアジアの戦いの厳しさをあらためて痛感していた。
沢
W杯の時は心地よい疲れ方だったんですけど、今回はちょっと違う。苦しいというか悩ましい疲れ?
なんか表現は難しいんですけどね。
3日の韓国戦は中盤を完全に支配され、ボールを追い回した。
沢
アジアはスタイルが似ているからやっぱり戦い方が難しい。北朝鮮は精神面の強さだけでなく、本当に走る。私たちが走り負けないようにしたい。もう1回ビデオを見たい。
この日は、いつものように豊富な運動量で攻守に貢献するとともに、おとり役としても機能。厳しいマークが付いた。
沢
オーストラリアとやるときはいつも、マンツーマンでマークが付く。ボランチの4番(MFポーキンホーン)がマンマークで付いてきたので、逆に空いたスペースを宮間や大野、阪口が使うことができた。
他の中盤の選手が攻撃の起点になる環境を整え、相手の狙いの裏を突いた。
試合前日の4日にはオーストラリア-北朝鮮戦をビデオで分析。昨年まで米女子リーグのワシントンでチームメートだったFWデバンナに関しても「パワープレーでなく、リサ(デバンナ)の足の速さをいかしてくるのも分かっていた」と的確なアドバイスを仲間に告げていた。
苦しみながらも3連勝で、3大会連続の五輪出場に王手をかけた。「次で勝てば2位以上。油断はできないが、北朝鮮戦も勝ち点3を取りたい」と力強く話し、一気に出場権を獲得する。