ロンドン五輪の男子日本代表はスペイン、ホンジュラス、モロッコとともにD組となった。銅メダルを獲得した68年のメキシコ五輪以来、44年ぶりのメダル獲得を目指す関塚隆監督(51)にとっても、比較的楽な組み合わせで、初戦で対戦する格上のスペインを倒せば決勝トーナメント進出も現実味を帯びてきそうだ。五輪男子1次リーグは7月26日に開幕し、決勝は8月11日に行われる。

 聖地ウェンブリーでの抽選は、日本にとって決勝トーナメント進出に望みを持てる結果となった。関塚監督は「(開幕まで)100日を切っていよいよだなという気持ちになった」と話し「どこも強豪ですが、今からしっかり準備できることをして、予選突破をしてメダルに向けてやっていきたい」と言った。

 各組2位までが1次リーグを突破できる。鍵は7月26日の初戦・強豪スペイン戦だ。無敵艦隊のニックネームを持つA代表はFIFAランキング1位。五輪代表にも世界最高峰のリーガ・エスパニョーラで活躍する選手が名を連ねる。

 五輪欧州予選も1位で突破。オーバーエージ枠の使用は未定ながら、本大会でも優勝候補の一角だ。それでも関塚監督は冷静。「タイトルのかかった大会で世界チャンピオンと戦えるのは光栄なことだと前向きにとらえている。このグループを勝ち抜くためにしっかりと準備していきたい」。格上相手に、どこまで力を出せるかで、その後の流れは劇的に変わる。

 同29日の第2戦で対戦するアフリカ予選2位のモロッコとは、トゥーロン国際でも同組。関塚監督は「身体能力というよりも、組織的なチームという印象」と言い、前哨戦となる5月の対戦では、互いに手の内を隠しながらの対戦となる。ただ、事前にモロッコを倒し、苦手意識を植えつけておけば、余裕を持って本戦に挑める。

 8月1日の第3戦、ホンジュラス戦は、関塚監督が北中米カリブ海最終予選2試合を視察し、足で情報を入手。「身体能力が高く2トップを生かしたチームという印象」。

 1次リーグが2位通過なら、決勝トーナメント初戦の準々決勝でC組の強豪ブラジルと対戦する可能性が高い。初戦のスペインを倒し、D組首位で1次リーグを突破するのが理想だ。今後はチームスタッフを総動員して対戦国の分析を進める。00年のシドニー以来、3大会ぶりの決勝トーナメント進出を目指す。