【バンコク(タイ)8日=由本裕貴】フットサルW杯1次リーグC組3位を決め、初の決勝トーナメント(T)進出を果たした日本代表は、宿舎で休養した。三浦知良(45=横浜FC)ばかりが注目されるが選手は個性派ぞろい。11日の決勝T1回戦に勝利すると、ザックジャパンがW杯アジア最終予選を戦う日と同じ14日準々決勝での“日本ダブル勝利”が見えてくる。

 選手は軽めの調整の後、今大会初めてのオフを過ごした。この日唯一取材に応じた主将のFP木暮は「ここで満足してる人は1人もいない。上に行ける可能性がある以上、いい準備をしたい」と言った。カズも「これで終わりじゃない。行けるところまで行こう」と仲間に声をかけたという。

 エースFP森岡もポルトガル戦で2得点し、調子を上げている。金髪の風貌から「フットサルの本田圭佑」と呼ばれ、2得点した際には「やっとケチャップが出ました」と話し、存在感を高めている。また、リビア戦で3得点に絡んだFP稲葉は、その雰囲気が香川(マンチェスターU)に似ている。「チームの勝利に結び付くような、意味のあるゴールを決めたい」と、得点への意識は本家に引けを取らない。

 決勝T1回戦に勝ち8強入りすれば、14日の準々決勝に進む。この日、サッカー日本代表はオマーン戦に臨む。「サッカーと一緒になって、フットサルも日本を盛り上げないといけない」と木暮は言った。世界の一流を相手に、これからの正念場を前に、つかの間の休息で力を蓄えた。