日本代表を離脱したMF香川真司(25=ドルトムント)が11日、新潟から東京都内に移動した。シンガポールに移動したチームが宿泊ホテルを離れた後、報道陣を避けるようにホテル裏口から出て、最寄りの新潟駅ではなく燕三条駅から新幹線に乗車。午後1時半ごろ東京駅に到着すると、関係者6人に囲まれ足早に改札口を抜けた。体調を聞かれると硬い表情で「大丈夫です」と返答した。

 前日のジャマイカ戦の前半24分、MFワトソンのひじが顎を直撃した。試合後に「クラクラする」と不調を訴え、新潟市内の病院に直行した。マンチェスターU在籍時の8月26日のイングランド・リーグ杯でも脳振とうを起こしていることから、アギーレ監督らが協議し、シンガポール行きは取りやめになった。

 日本協会広報部は試合直後、「脳振とうと似た症状が出た」と説明。この日、霜田強化担当技術委員長は「脳振とう」と診断できないほど軽度の症状だったと明かした。日本代表とドルトムントのチームドクターが連絡を取り合い、2~3日は国内で静養することが決定。再検査の予定はなく、ドイツに戻る日も未定という。【桑原亮】