サッカーの全国高校選手権で2大会ぶり2度目の決勝進出を目指す前橋育英(群馬)は6日、さいたま市内で午前中に約1時間の練習を行った。5日の準々決勝で出場時間が長かった選手らは最後のミニゲームには参加せず、軽いランニングなどでコンディション維持につとめた。

 準々決勝で4強進出を決めるPKを決めたFW人見大地(3年)はこの日も主力組に入って練習した。栃木県那須塩原市出身で、対戦相手の佐野日大へ進学する選択肢もあった。相手のFW野沢陸(3年)は中学時代に共にプレーし、下校も一緒だった。当時野沢はボランチだったといい、「いいパスを出してくれた」となつかしそうに振り返った。

 現在も普段から連絡を取り合う仲だが、準々決勝が終わってからは連絡はなし。温厚な人見は「今は敵なので」と闘志を苦笑いで隠した。プレースタイルなど知っていることは味方のDF陣に伝えた。自らのふるさとを代表する学校との対戦とあり、「特別な思いはある。絶対負けたくないという気持ちです」と気合たっぷりだった。