オランダ1部フローニンゲンに期限付き移籍するガンバ大阪のMF堂安律(19)は、1-1で引き分けた川崎フロンターレ戦で得意のドリブルで仕掛けた。本拠地で移籍前の最終戦を終え、仲間から胴上げされた。

 ピッチ中央で堂安は胸を張った。試合後のセレモニー。きっぱりと宣言した。

 「1年後、あいつは行って良かったなと言ってもらえるような活躍をしたい」

 ラストゲーム。試合開始から気持ちを前面に出した。前半13分、自陣でパスカットし、ボールを足に吸い付かせるような独特のドリブルで約40メートルを一気に駆け上がった。左足シュートはDFに当たるも、スタンドは大歓声。有終のゴールは奪えず後半19分で退いたが「やりきった」と満足そうな笑みを見せた。

 1年前の6月25日。アウクスブルクへ移籍するFW宇佐美のセレモニーを見て、G大阪の顔になると決めた。オランダのPSVからオファーを受けていたが「宇佐美君みたいに愛される選手になる」と残留を決意。今年5月のU-20W杯で4試合3得点と大活躍し「DOAN」の名を世界へ知らしめた。同じ場所に立ったセレモニーで「先輩である宇佐美貴史という存在が大きく、憧れだった」と、尊敬する人の名を挙げた。