J1大宮アルディージャからJ2湘南ベルマーレに電撃移籍した、元セルビア代表FWドラガン・ムルジャ(33)が4日、湘南に合流した。

 ムルジャは「この数日間で、環境を変える決断をした。私にとっても急な話で、簡単な決断ではなかった。大きな決め手となったのは、湘南はJ1昇格に値するチームで、私が昇格させるんだと思ったからだ」と湘南をJ1昇格に導くことを誓った。

 ムルジャは午前10時過ぎに、平塚市の馬入ふれあい公園サッカー場に姿を見せ、フィジカルトレーニング、ミニゲームなど約2時間、汗を流した。時にチームメートと体を激しくぶつけ合うなど、精力的に練習に取り組んだ。周囲から「ムルジャ!!」と声をかけられ、笑みを浮かべるなど、いい雰囲気の中、練習を終えた。

 練習後、取材に応じる中で、「大宮を離れる決断をするのは、私にとって非常に難しかった」と、古巣への複雑な感情も吐露した。一方で、大宮時代の16年10月22日の試合で2点決めて、湘南をJ2降格に追い込んだ過去について聞かれると「もちろん、覚えています。私が、ここに来たので、そこはしっかり謝罪してベルマーレのためにゴールを決めたい」と言い、苦笑いした。

 14年に大宮に加入後、J1で52試合15得点、J2で36試合19得点と実績を残しているだけに、湘南の得点力アップへ期待は大きい。ムルジャは「チームが勝つために何をしなければいけないのかを、しっかりやっていきたい。FWですので、点を取るのが仕事なのは理解している」と得点にも意欲を見せた。

 ムルジャは最後に、サポーターに向けて「サポーターの皆さん、初めまして。スタジアムで皆さんに会えることを楽しみにしています。そして最後は勝利で喜びあいたい」とメッセージを送った。【村上幸将】