スペイン3部ビジャレアルBから東京ヴェルディに完全移籍した、スペイン人FWカルロス・マルティネス(31)が、カマタマーレ讃岐戦でJリーグ初出場初先発を果たしたが、不発に終わった。

 3トップの中央に入り、前線でボールを収めるとパスを出し、ボールが来なければ受けに行き、パスを受けるとドリブルで仕掛けるなど積極的に走ったが、前半はなかなかボールが入らなかった。

 後半に入ると12、15分にゴール前で右クロスに跳び込み、決定的なシュートを放ったが枠を捉えることが出来なかった。シュートはその2本に終わり、後半24分にFWドウグラス・ヴィエイラと交代した。

 試合後、マルティネスは「サッカーが全然違う。とてもプレーの行き来が激しく、DFがFWのマークに付いてくる。スペインは、もっとDFがポジションを守る意識が強い」と日本とスペインのサッカーの違いを強調した。

 欧州がオフシーズンの中、6月22日に新加入したばかりで来日してまだ2週間しかたっていない。スペインでのシーズンを終えた後、フルサイズのピッチに立ったのは初めてだったという。コンディションについて聞かれると「100%でないのは事実だけど、問題はない。出来るだけ早くマックスのレベルまでたどり着きたい。今日のデビューは学ぶため、次のプレーを向上させるため、とてもいい機会になった。しっかり学んでいきたい」と日本サッカーへの適応に強い意欲を見せた。

 一方で、ナイターにもかかわらず気温28・8度、湿度70%と高温多湿の日本の気候には参ったようだ。「暑さは、とても厳しい。とても湿度が高くて…それら全てを含めて適応していかなければいけない」と日本の夏の暑さ対策を課題に挙げた。【村上幸将】