北海道コンサドーレ札幌は9日、本拠地の札幌ドームで横浜F・マリノスと戦い、0-2で敗れた。後半10分にセットプレーから先取点を許し、FW都倉賢(31)が1試合2警告で退場となった直後の同33分にオウンゴールで失点。2連敗で、対横浜は12戦未勝利と“天敵討ち”に失敗した。順位は15位から変わらず。エース都倉を欠いたまま、次節は勝ち点で並ぶ14位甲府とJ1残留へ向けた直接対決を迎える。

 試合終了の瞬間、エースはベンチに座っていた。スタンドを埋めた本拠地サポーターのもとへ向かう札幌FW都倉は、口を真一文字に結んだ。相手を上回る7本のシュートを放った前半は、惜しい場面が何度もあった。都倉自身も、同11分、DF河合のロングボールに反応し、敵陣ペナルティーエリア(PA)内でボレーを放つが、枠を捉えきれず。同18分には、DF福森のCKに頭を合わせるも、相手GKの好捕にあってゴールを割ることはできなかった。

 後半10分、リードを許して以降は不運が続いた。同17分、都倉に1枚目のイエローカード。同31分にも相手MF斎藤を背後からタックルしたとの判定で、1試合2警告で退場に。数的不利となった直後に追加点をオウンゴールで許す展開に、四方田監督は「退場もあり、自分たちのミスから追加点を奪われたのは痛かった」と残念がった。

 対横浜は12戦未勝利と、苦手意識をぬぐえない。開幕2戦目で対戦した前回は、0-3。昨季まで横浜で9年プレーしたMF兵藤は「前半は、うまく相手のサッカーをさせなかったと思うけど、90分通してそれができなかったのは、若さが出た。逆転できるパワーもない」と、発展途上にあるチームを評す。次節は勝ち点で並ぶ甲府が相手。「トク(都倉)がいないから勝てないと言われるのは、みんなしゃくだと思う。しっかり勝ち点3を取りたい」と兵藤。3日後、J1残留を争う直接対決で、再び息を吹き返せるか。【中島宙恵】