元日本代表のJ3・SC相模原GK川口能活(42)がJリーグ通算500試合出場を達成した。16才のFW久保建英ら平均年齢20才のFC東京U-23を相手に終始冷静な対応で無失点。「久保君は素晴らしい選手。ピッチに立ったら年齢は関係ない。勝ちたかったけど最低限の仕事はできたと思う。大きなケガもあって、400試合からここまでは来るのが大変だった。でも(試合に)出られないままフェードアウトする形で終わりたくなかった。監督、コーチ、家族、そしてサポートしてくれた人たちの力があってこその記録。感謝の気持ちしかない」と節目の記録を謙虚にかみしめた。

 試合後には「炎の守護神俺達の能活500試合達成!この街とどこまでも!」の横断幕を掲げたサポーターの前で「来年も相模原でプレーしたいです」と現役続行を宣言。19才の相手GK波多野豪は「安定感がすごい。プレーだけじゃなくFC東京サポーターにも丁寧にあいさつしたり、人としても見習っていきたいです」と尊敬の言葉を口にした。

 今季は残り2試合。500試合はあくまでも通過点にすぎない。「まだまだコンディションもいいし、来季も続けられるように最後まで頑張りたい。カズさん(横浜FC)、中山さん(沼津)、土屋さん(京都)ナラ(楢崎=名古屋)も40過ぎて頑張っているし。あっ、カズさんは50才か(笑)」。J1から海外リーグ、そしてJ2、J3とあやゆるカテゴリーを経験し円熟味を増したかつての日本の守護神は、穏やかな表情で家族と帰路についた。【野上伸悟】