清水エスパルスとジュビロ磐田のプライドがぶつかり合う、静岡ダービー(リーグ通算47度目)が今日7日午後3時、袋井・エコパスタジアムで開催される。両チームは6日、最終調整。磐田は、MF中村俊輔(39)が3試合ぶりに先発復帰し、清水はプロ2年目DF立田悠悟(19)が、ダービー初出場の見込み。磐田の先発最年長と清水の同最年少が、キーマンになる。

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 準備は整った。前節ホーム浦和戦で左太もも肉離れから戦列復帰した中村は、この日の紅白戦を主力組でプレーした。2列目右で3戦ぶりの先発が確実。加入2年目で、静岡ダービーの重みも理解している。

 「内容より結果だけを求める数少ない試合。熱く、貪欲に戦う。そう位置付けされる試合だと思う。34分の1の試合とは違う」

 昨季は、静岡ダービーで主役になった。4月1日ホーム戦では、FKで先制点をアシスト。その後も全得点に絡む活躍で3-1の勝利に貢献した。10月14日のアウェー戦でも直接CK弾を決め、チームも3-0で快勝。中村はこの2試合を「横断幕や会場の雰囲気に『やらないと』と感じた」と振り返り、「それは今年も同じ」と言った。

 サポーターも含め、両チームが勝利だけを求める伝統の一戦。だからこそ、中村は冷静に勝ち点3への道筋を描いている。そのために掲げた重点ポイントは、この3つだ。(1)セカンドボールへの反応(2)攻守の切り替え(3)セットプレー。

 「きれいに崩せることは多くない。小さな部分が大事になる」

 チームは現在、公式戦5戦負けなし(4勝1分け)。最大のライバルを制しての3連勝になれば、勢いは増すに違いない。その鍵を握るのが、背番号10。勝ちきるために、三たび主役になる。【前田和哉】