布部監督の解任で、異例の「監督不在」で臨んだ京都は、山口に敗れた。

 前半ロスタイムにCKから失点。後半20分にも失点し、苦しい展開となったが、同32分に途中出場したFW岩崎の右クロスを、2トップの一角で先発したDF闘莉王がニアサイドで流し込んで1点を返した。

 闘莉王は、技ありゴールで今季初得点。その後も何度も決定機をつくったが、あと1点が遠かった。

 この日は、解任された布部監督に代わってボスコ・ジュロブスキーコーチが指揮。同コーチの海外指導者資格が、Jリーグの監督に必要なS級ライセンスに該当するのか承認を待つ段階で、形式上は「監督不在」と、異例の形で試合に臨んだ。

 試合前には、ジュロブスキーコーチが、選手1人1人の胸をたたいて鼓舞。最年長の闘莉王も「自分たちがちゃんとやらないから負けている!ちゃんとやらないと!」とハッパを掛けたという。

 ジュロブスキーコーチは「選手はいいパフォーマンスをした。最後までファイトしてくれた。選手には何も言うことはない。京都の未来は心配しなくていい。新たなスピリットを見せてくれた。もっといいチームになってくると思う」。最下位脱出と、上昇を誓い、選手に期待を寄せた。