アルビレックス新潟が接戦をものにして勝ち点を7に伸ばし、1次リーグ突破の可能性を残した。

 勝利を引き寄せたのは、DF大武峻(25)、DF川口尚紀(23)の伏兵だった。

 1-2の後半39分、MF高木善朗(25)の右CKから大武がヘディングで同点ゴール。「いいボールが来たので当てるだけだった」。これがプロ4年目で公式戦初得点。「ここまで長かった」と言いながら、「勝利に貢献する得点だったのがうれしい」と笑った。

 決勝点は川口の1本。後半ロスタイム、ゴール中央でFW田中達也(35)のパスに走り込んで右足で決めた。新潟出身でプロ6年目。地元のデンカビッグスワンスタジアムでは自身初ゴール。公式戦ではJ2清水エスパルスに期限付き移籍していた16年のジェフユナイテッド千葉戦以来の得点だ。「ここ(デンカS)でゴールできたのは最高」と言う。

 J1復帰を狙う今季、新潟はリーグ戦12位と低迷中。その中で大武はリーグ戦出場はゼロ、川口は3試合と出番に恵まれていなかった。それでも高い意識を持ち、負けたら準々決勝進出が断たれる状況でチームを救った。「負けられない試合だった。勝てたことが自信になる」と川口。その意地がリーグ戦にもつながる。