プレナスなでしこリーグのINAC神戸MFで「韓国のビーナス」と称される韓国代表イ・ミナ(26)がこのほど、スペシャル対談に臨んだ。お相手は同じ韓国出身で、チーム応援番組「INACTV」のテーマ曲を歌う4人組ダンスボーカルユニット「H5」のリーダー・HONEY(ハニ、34)。

ホーム最終戦となる今日28日のC大阪堺戦(午後1時キックオフ、ノエスタ)にH5が来場し、今季リーグ最多の観衆4663人(10月20日、日テレ-INAC神戸)超えを目指す。日刊スポーツがWEB限定で特集する“異種コラボ”の最終回は「未来編」。

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ハニ 私たちはノエスタに行くのをすごく楽しみにしていますが、ミナさん、そもそも(INACTVテーマ曲の)「WE ARE」って知っているんですか? 

ミナ 歌、とても良かったですよ! 初めて聴いた時に「同じ韓国の方が歌った」と聞いて、うれしかったし、とても上手だったので「いい曲だな」って思っていたんです。

ハニ すごくうれしいです!

ミナ ハニさんにとって、音楽の魅力っていうのはどんなことなんですか? 

ハニ 私が快感を覚えるのは、公演が終わった後なんですよね。「いいステージができたな」と思った時、ファンの皆さんの「良かった」「癒やされた」っていう言葉が本当にうれしいんです。私も歌ったり、踊ったりすることで「元気を与えることができるんだ」って感じることができ、自分の口で言うのもなんですが、すごい仕事だと思います。だからこそ、気を抜かずに「もっと頑張らないといけないな」って考えるんです。逆にミナさんは? 

ミナ 小学生の時から好きでサッカーをやっているんですが、結構大変な時もあるんですよね。でも1つ1つゴールを入れたり、アシストをしたりして。だんだんやみつきになります。例えば日本と今回、アジア大会(8月、インドネシア)で戦った時のゴール。大きな舞台で報われた時に幸せになります。後から自分の映像とかを見ると「自分、本当に喜んでいるな」って笑っちゃうんです。そういう瞬間があるから「やめられないな」って思います。

ハニ 私もその快感、分かりますよ。たまにサッカーをやるんですけれど、後輩たちはサッカーがうまいので『ちょっとどけ』っていうしぐさをしてね(笑い)。そういうインチキ、よく使われる「パワハラ」をやってゴールを決めても、快感を得るぐらいですから(笑い)。それと比べものにならないアジア大会でゴールを決めたら、そりゃあ、気持ちいいですよね。

ミナ 笑ってしまいました(笑い)。アジア大会(日本戦のゴール)は負けている状況だったので、自分のゴールで、また勝負に持ち込めたのがうれしかったです。ハニさん、H5のアピールをしてください!

ハニ ファンの方はご存じですが、メンバーのREN(レン)がケガから復帰して、夏前に4人に戻ったんです。だから、前よりも「もっとパワーアップした!」っていうのがあります。H5の魅力、いきますよ~。「ダンス」「ボーカル」「お笑い」「整形していない」「顔の偏差値めちゃくちゃ高い」「ものすごく若く見える」(笑い)。本当にバラエティー豊かで、踊る時は格好良いし、バラードは泣かせる。それに面白いっていうところを…。

ミナ 長いですね(笑い)。

ハニ いろいろな魅力を見てほしいです。頑張りますから。皆さんに「1回、だまされたと思って遊びに来てください」と言いたいです。で、ミナさんは? 

ミナ INACっていうチームは、既にいろいろな方が応援してくれていて、見に来てくださっています。でも、もっといろいろな方に見に来ていただきたいし、応援してほしい。こういうことを言うのは恥ずかしいけれど、ドリブルとかを見に来てほしいです。

ハニ 私はファンと約束したことがあって、20年の6月に結成5周年を記念して、ワンマンライブをしたいんです。今、応援してくれるファンは本当にありがたい存在で、「恩返ししたい」ってずっと思っていて。やっぱりアーティストなので、ワンマンライブ。2年後の6月のことを考えながら頑張っています。

ミナ 20年といえば、私も東京五輪をもちろん意識しています。韓国の女子代表は五輪に出たことがないんです。だから「絶対に出たい」という気持ちです。

ハニ 桁が違いますね。こちらは「自分だけの五輪」で、ミナさんは「世界の五輪」(笑い)。私は去年、踊っている時に左足のアキレス腱(けん)を切ってしまったんです。手術をして、半年以上動けなくて、ステージ練習も、レコーディングも、全部中止になりました。半年以上何もできなくて、私の人生で一番辛かった。だから頑張ることも大事ですが、ミナさんにはケガをしないようにしてほしいです。無事に20年の東京五輪に出られたら、私もうれしいです!

ミナ 私が人見知りなのに、楽しい雰囲気をつくってくれて、ありがとうございました。芸能人っていう職業は時間も不規則でしょうし、体にも気をつけて下さい! 「自分だけの五輪」をぜひ成功させて下さいね!

ハニ INACのホーム最終戦で、スタジアムで会うのも楽しみですね。ミナさんに会いたがっているレンを、早く会わせないといけないし(笑い)。試合前に歌うので、ミナさんやINACの選手たち、私たちのファンはもちろん、サッカーファンの皆さんにも聴いていただきたいです!

ミナ スタジアムで歌、聴きますね。いい試合にしましょう!【おわり】

 

◆イ・ミナ(李■(■は王ヘンに民)娥)1991年11月8日、韓国・大邱生まれ。永進大から韓国リーグの現代製鉄レッドエンジェルズに進み、12年から韓国代表。インスタグラムでのファンページはフォロワー1万人を数え、「韓国のビーナス」と親しまれている。8月のアジア大会(インドネシア)では準決勝の日本戦で同点ゴールを挙げるなど、銅メダル獲得に貢献。なでしこリーグでは最近5試合で5得点。158センチ、50キロ。

 

◆H5(エイチファイブ) 15年から東京で活動する韓国人4人組のダンスボーカルユニット。リーダーのHONEY(ハニ)がメインボーカル、K(ケイ、33)がボーカル、REN(レン、31)とDOHA(ドハ、31)がボーカルとラップを担当。CDシングル「WE ARE」が、INAC神戸応援番組「INACTV」のテーマソングになっている。