アルビレックス新潟は、最下位のロアッソ熊本に手痛い敗戦を喫し、連続不敗記録は9で止まった。2-3の惜敗だった。連続無失点記録も3でストップ。2-2で迎えた後半ロスタイムに、熊本のMF田中達也(26)にシュートを決められた。0-1の前半22分に同点ゴールを決めたFW河田篤秀(26)の“ゴールをすれば不敗”記録も7試合目で途切れた。

途中出場のFWターレス(23)のシュートが枠を外れて、敗戦を告げるホイッスルが鳴った。前半は先制されながら追いつき、突き放されながらも並ぶ粘りの展開。後半は一転して0-0で進んだが、4分の表示が出たロスタイムに失点した。MF加藤大(27)がトラップしたボールをスライディングでかっさらわれ、そのままゴールにつなげられた。1万6479人を収容したメインスタンドの観客は、この時点でピッチに背を向け帰り始めた。

「自分たちのミスがなかったら、2点を取ってゲームは終わっていた、と思う」と1-2の前半45分にゴールを決めたMFカウエ(29)は言う。先制を許した前半6分の失点もミスから。カウエのDFへのバックパスを相手に拾われ失点した。0-1の同22分に右足ゴールを放った河田は言う。「3(失)点ともミス。1試合で何度も繰り返して、いい試合ではなかった」。

J1昇格もなく、J3降格もない現在の新潟の目標は「勝敗を五分に戻す」だった。最下位の熊本に負けて15勝18敗(7分け)。2試合を残して目標達成の目は消えた。「次は、何を目標にしようか考えている。何か具体的な目標を見いだして、強い気持ちで向かっていきたい」と片渕浩一郎監督(43)は言う。もちろんチームは、次節のアウェー徳島戦の勝利に向かってひとつ。河田は「声も掛け合った。運動量もあった。前に蹴ろうという意識もあった」と新潟らしいプレーを継続する構えだった。

【涌井幹雄】