「Jリーグアジアチャレンジinタイ」に出場した北海道コンサドーレ札幌は、タイ1部バンコク・ユナイテッドに5-1で快勝した。

タイ代表MFチャナティップ(25)が左シャドーで先発。合流3日目で前半45分間の出場だったが、新加入のMFルーカス、FW鈴木とつながったパスから2-0とするゴールを決めるなど、アジア杯で同国を47年ぶりに決勝トーナメントに導いた力を発揮した。

古巣ムアントン時代のホームスタジアムで、札幌ユニホームで主将マークを付けて凱旋(がいせん)ゲーム。「タイの至宝チャナティップ」の横断幕が掲げられ、大きな拍手で迎えられた。開始2分でいきなり相手ボールを奪うなど存在感は相変わらずで、背番号18にボールが入ると札幌の「攻撃」は「決定機」となった。「(札幌のシステムは)自分のところにたくさんボールがくるので、シュートを打たないと。良い試合ができて、非常に良かった」と本人も納得顔で振り返った。

交代枠が12人あったため前後半で大きく選手を入れ替えたが、結果はペトロビッチ監督を喜ばせる大勝。新加入のアンデルソン・ロペス、ルーカス、鈴木がゴールを決めた。指揮官は「両チーム白熱した良いゲーム。素晴らしいゲームだった」と褒め言葉を口にしたが、もちろん合格点など出さない。「前回の練習試合より改善していた点もあったが、まだ始動して2週間、全ての分野で改善しなければならない。開幕までしっかり取り組んでいきたい」。開幕まで4週間を切った。14日から始まったタイキャンプ最後の試合は、良いステップを踏んでいることを感じさせるものとなった。【保坂果那】

◆バンコク・ユナイテッド 前身は1988年創設のバンコク・ユニバーシティで、06年にタイリーグ1部初優勝、翌07年にACLに初出場。09年に現チーム名に変更。多くのタイ代表を抱え、昨季はリーグ2位だった。今季はエルサルバドル代表FWネルソン・ボニージャ、元日本代表FWハーフナー・マイクが加入し、タイU-23代表MFジャキットが東京から復帰した。