Jリーガー「ユーチューバー」が、サッカー界への恩返しを目指す。ヴィッセル神戸DF那須大亮(37)は、昨年7月に個人のユーチューブチャンネルを開設。

神戸MFアンドレス・イニエスタとのシュート対決、日本代表の浦和レッズDF槙野智章とのボウリング対決など、独自の人脈、企画力を生かしたコンテンツを発信し、再生回数は40万超の人気を誇る。12日、沖縄・金武町で行っているキャンプの練習後、その意図を語った。

「サッカー選手とファンが通じる方法は、いろいろなものがある。ユーチューブを通じて、普段はサッカーに興味がない人にも気になっていただく。入り口となって、サッカーのおもしろさを身近に感じてくれたらと思った」

最初は持ち込み企画だったが、今は那須も楽しみながら取り組んでいる。

「好きなことをやらせてもらっている。その中で新たな発見もある。今後はサッカー以外でもコラボしていきたい」

人気となれば、収入にもつながる。ただ、それも個人のものとは考えない。

「サッカーに恩返ししたいと思っている。資金が集まれば、サッカー振興のためのイベントやボランティア。いろんな形でサッカーに役立てるようにしていきたいと思います」

子どもたちにとってあこがれの職業にあがるサッカー選手とユーチューバー。この合体は将来、大きな夢につながるかもしれない。

◆那須大亮(なす・だいすけ)1981年(昭56)10月10日、鹿児島県生まれ。鹿児島実、駒大を経て02年に入団した横浜で2度のリーグ優勝。その後、東京Vから磐田、天皇杯優勝の柏でプレーし、13年に浦和。昨季から神戸に加入。180センチ、77キロ。【実藤健一】