浦和レッズから期限付き移籍で新加入の大分トリニータFWオナイウ阿道(23)が、J1リーグ初得点でアジア王者撃破に挑む。20日、大分市内で行われた実戦形式練習では主力組の1トップで出場した。

ナイジェリア人の父から譲り受けた全身のバネを生かし、俊敏な動きで攻守に躍動。スタメン濃厚な昨季ACL覇者、鹿島との23日開幕戦(カシマ)へ、昨季J2で2位、22得点のストライカーは「毎試合1点が目標。試合に出るからには、得点はつねに意識するところ」と強気に語る。

大分は昨季、J2最多76得点の破壊力で自動昇格を手にした。そこに加えて今季は、オナイウや昨季J2で12得点のMF小林成豪(25)らを補強。今季も攻撃力は強みとするところだ。

片野坂知宏監督(47)は「(大分の)強みは攻撃。アジア王者の強豪相手だがJ2で積み上げたものがどれだけ表現できるか。攻撃時間が鹿島を上回れば勝つチャンスはある」と攻略ポイントに掲げた。

攻撃陣の要として期待されているオナイウ。1月9日のチーム始動以来、「裏への動きは狙っているところ。チームの武器でもあるサイド攻撃に合わせることも良くしていかないといけない」と精度向上に務めてきた。指揮官が「守備が堅く1人1人の能力が高い。簡単にはプレーさせてくれない」という難敵だからこそ、挑戦のしがいもある。【菊川光一】