J2アルビレックス新潟は5日、クラブハウスの隣接ピッチで非公開練習した。集中した環境の中で、7日に開かれるアウェー・ファジアーノ岡山戦(7日=Cスタ)に備えた。

MF加藤大(27)は、次節に出場すればJ1、J2のリーグ通算200試合(5日現在J1で93試合、J2は106試合)に到達。9日間で3試合のタイトな連戦最後のゲームで、持ち前のスタミナをピッチに発散する構えだった。

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MF加藤は頭の中に勝利しか描いていなかった。「自分は一戦、一戦、目の前の試合に全力で取り組む」と言った。9日間で3試合の厳しい連戦最後のゲームが、アウェー岡山戦だ。蓄積された疲労はピークに達するが、運動量豊富なボランチは平然の構えだった。「疲れは問題ない。ケアにも、あまり気を使わない方」。そう話したものの、実際は違う。ゲーム2日前の5日は交代浴で風呂に入り、リラックスに努めた。

岡山戦に出場すればJ1、J2通算200試合出場を達成する。今季の開幕戦でJ2の100試合出場を果たしていたが、今季2度目のメモリアル・ゲームは勝利しか見ていなかった。「(通算出場は)意識していない。通過点です」。狙うのは、今季初の連勝だ。

「一瞬の隙を作らないこと。あとはセットプレー」と片渕浩一郎監督(43)はゲームのキーポイントを話した。そのセットプレーを担うのが加藤だ。昨季の第35節アウェー岡山戦(9月29日=2-1)では、CKからDF広瀬健太(26)の先制ヘッドを引き出していた。

昨季はリーグ38試合に出場して、チーム最長の3254分間ピッチに立った。昨季のタックル成功93回は、J2ランク5位の激しさだ。今季も開幕から連続先発。チームに欠かせない1人だ。「ハードワークは自分たちのベース」と新潟のスタイルを体現するボランチは言う。「相手はボールを動かしながら穴を突いてくる。穴を作らないのが大事」。守備に身を砕きながら、加藤は精度の高い左足でチャンスメークする。【涌井幹雄】