横浜F・マリノスが、昨季プレミア王者相手に自分たちのスタイルを貫いた。

試合開始から、前線からプレスを掛けてボールを奪いにいく、リーグ戦同様の積極的なサッカーを展開。マンチェスターCに1度は追いつく粘りも見せ、6万5052人の観客を大いに沸かせた。

敗れはしたが、手にした収穫も多かった。アンジェ・ポステコグルー監督が「(マンチェスターCは)世界でトップのチームなので、自分たちがこの試合にいつもと違うやりかた、守り重視で攻め込ませることもできた」と言うように、スタイルを変える選択肢もあった。だが、横浜は恐れずに“らしさ”を出すことを選んだ。その結果、世界屈指の強豪相手にも果敢なサッカーを展開して渡り合った。

勇敢に挑み続けた選手たちに、指揮官も「いつも通り自分たちのサッカーをやろうと言っていたしピッチ上でだせた。すごく良い試合になった。サポーターの皆さんもわくわくしたゲームが見られたと思うし、全体的に楽しい試合が繰り広げられた」と目を細めた。「残念なのはチャンスを決めきれなかったところにあるが、チーム、選手たちも経験になった」。進むべき道は間違っていない-。真夏の横浜で強豪相手につかんだ自信と課題を、J制覇へとつなげていく。