前節8失点の清水エスパルスは、川崎フロンターレと2-2で引き分けた。大量失点は回避し、FWドウグラス(31)とMFヘナト・アウグスト(27)が得点したが、勝ち点1の獲得にとどまった。

序盤の失点を助っ人の一振りで帳消しにした。清水は前半14分、自陣左サイドを崩され、先制点を献上。あっけなくゴールを許したが、食らいついた。同30分、FWドウグラスは自らの突破でFKを獲得すると、コースを見極め、左足を振り上げた。約20メートルの位置から放たれたシュートは相手の壁の頭上を抜き、ゴール右隅へ。GKの手をかすめてポストに当たり、そのまま吸い込まれた。

ドウグラスは2試合ぶりのゴールで2年連続2桁得点を達成。屈辱的な大敗からの“再出発”と位置付けた一戦で起死回生の1発をたたき込んだ。

篠田善之監督(48)は「まずはいい守りから」と守備的な姿勢を植え付けて試合に臨んだ。後半20分にはカウンターからMFアウグストが右足でゴール左に流し込み、逆転に成功。「全員で勝ち点を取りにいきたい」と話していた助っ人のゴールで勝利も近づいた。

残り13分からはDF鎌田翔雅(30)を入れて5バックの守備的布陣を採用。だが、耐えきれなかった。同34分に中央を崩され失点。チームはまたしても複数失点と課題は残った。ただ、リーグ2連覇中の王者相手にドロー。今の清水にとっては貴重な勝ち点1となった。【神谷亮磨】