清水エスパルスは1-2でセレッソ大阪に逆転負け。勝利で残留が決まる一戦でDFエウシーニョ(30)が先制したが、後半に2失点した。次節サガン鳥栖戦の結果次第で、J2とプレーオフを行う16位に転落する可能性が出てきた。

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最悪のシナリオだった。清水は1-0で迎えた後半30分にセットプレーから失点。同34分に決勝点を許した。勝てば残留が決まった一戦で逆転負け。16位湘南が勝利し、勝ち点差は1となった。篠田善之監督(48)は「厳しい結果を受け止めなければいけない」。試合後のロッカールームでも選手に同じ言葉を投げかけた。

前半18分に左CKからDFエウシーニョが先制点を挙げた。理想の展開で折り返したが、後半は勝ちきれないチームを象徴する流れ。ハーフタイムに選手間で交わした約束事も「変わらずにやろう」だった。変わらずに攻めるのか、守るのか。意思統一のための言葉だけで、明確な戦い方が共有できたかは疑問が残る。

後半は、逆転を狙ってより攻撃的になった相手の変化に対応できず、連続失点。MF金子翔太(24)も「また同じ過ちを犯してしまった」。終盤の6戦未勝利で、逆転負けは3度目と反省が生かされなかった。

負傷退場したMFヘナト・アウグスト(27)は左腕を骨折したという。敗戦が許されない次戦に向けて追い打ちをかける緊急事態だ。勝てば、残留。同じ状況で迎える鳥栖との今季最終戦に向け、篠田監督は「やるしかない」と必死に顔を上げた。【神谷亮磨】