四日市中央工(三重)は6大会ぶりのベスト4入りを逃した。FW浅野快斗(3年)は、2点を追う後半から途中出場したがゴールを奪えなかった。シュート0本に終わり、背番号7は「相手は完全に引いた守備をしてきて、状況は厳しかった。0-0で折り返していたら、向こうも前に出てきていたはずだが…。結果を出せずに申し訳ない気持ち」と振り返った。

スタンドには同校OBで兄のFW浅野拓磨(25=パルチザン)が応援に駆けつけていた。「いつも通り頑張れよと言われた。選手権で活躍すれば、人生は変わると言われていた」。兄は11年度大会では決勝で市船橋に敗れたものの、得点王に輝いた。全国大会の活躍でJリーグ、サンフレッチェ広島に進み、そして欧州移籍も果たした。日本代表でも活躍している。

弟は卒業後の進路は詳細まで決まっていないが、ドイツ留学に行く予定。兄に相談し、やる気があるならと金銭面の援助を受けることになったという。「向こうに行ってトライして(評価してもらえるように)頑張りたい」。高校生活は「1、2年の時は何もなく、3年生でこういう舞台に立てた。3年間は短かったですね」と総括。最後は笑顔で会場を去った。