J2アルビレックス新潟はオフ明けの8日、聖籠町のクラブハウスで約2時間練習を行った。

J1柏レイソルから期限付き移籍で加入のセンターバックDF、田上大地(26)が軽快な動きを見せている。リーグ戦再開予定となっている18日のホームファジアーノ岡山戦でのスタメン出場へ向け、得意とするボール奪取と、的確な指示でアピールを続ける。

  ◇  ◇  ◇

自陣ゴール前での守備練習で、田上は積極的な指示でDFラインで統率し、打点の高いヘディングでボールをはね返した。この日の全体練習終了後、センターバック陣のみコートに残り、ロングボールやクロスへの守備対応に時間を割いた。朝のミーティングでコーチ陣やDF選手で、5日の練習試合の動画を見ながら動きを確認した。「危険な位置ではシンプルにプレーすることを確認し合えた」と田上。ボールにアタックする選手と、カバーに入る選手の位置や声掛けの部分での連係を重点的に見直した。

「元FWなので嫌な守られ方は理解している」と言う。千葉・流通経大柏高ではFWで出場したインターハイで得点王を獲得した。攻撃能力の高さを併せ持つだけに「相手FWに1度体を当て、自分のプレーエリアを確保する。ガツガツ守るタイプはどんなに優秀なFWでも嫌がるはず」と相手FWの自由をつぶすとともに自身が有利な体勢を作り出すことを意識している。

開幕の群馬戦(2月23日)は後半ロスタイムのみの出場だった。チームは3-0と快勝も悔しさが残った。「プロとしてプレーする以上、スタメンを狙う」。新型コロナウイルスの影響でリーグ戦が中断される中での練習が続くが「この期間を無駄にせず、監督の求めていることを理解し、個人としてもチームとしても成長し続ける」とこの期間を前向きにとらえ、有効に使うつもり。「中断明けの試合でサポーターに喜んでもらえるよう、全力で準備する」とリーグ戦再開に向けて、気持ちを引き締め直した。【小林忠】

 

◆田上大地(たがみ・だいち)1993年(平5)6月16日生まれ、千葉県出身。流通経大柏高-流通経大。16年にJ2長崎に入団し、19年にJ2柏に移籍。新潟には20年2月1日から21年1月31日までの期限付き移籍で加入した。J1通算27試合出場3得点、J2通算47試合出場1得点。180センチ、78キロ。