アルビレックス新潟レディース(新潟L)FW長沢菜月(24=ニッパツ横浜FC)は遠回りして、あこがれのチームに今季、加入した。下部組織の新潟レディースU-18出身。ヘディングに自信を持つ170センチのFWは、得点を決めて地元への恩返しをもくろむ。当面の目標は試合出場だ。

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長沢の表情には喜びがあふれていた。「すごくうれしい。ありがたいと思っています」と念願の新潟L入りを表現した。五十嵐SCでサッカーを始めた小学校時代から新潟Lの試合を観戦、声援を送っていた。「小学生のころから、あこがれていた」と言う。五十嵐中の3年間は、下部組織のU-18に在籍。尊敬する選手は、11年女子W杯で世界一メンバーとなったMF上尾野辺めぐみ(33)だった。「うまいと思った選手はメグさん」。上尾野辺とは今季から一緒にプレーしている。

新潟医療福祉大卒業後は、なでしこリーグ2部のニッパツ横浜FC入り。2シーズンを過ごした。大学4年時に新潟Lの練習に1度だけ参加したが「実力がなかった」と、オファーは届かなかった。だからこそ、今季へかける決意は人一倍強い。「地元なので知り合いが身近にいる。試合に出ることで恩返ししたい」。

長沢の身長170センチは、FW登録選手で最長身だ。「ハイボール、クロスに対しては有利。触れると思う」と、ヘディングでのゴールを狙う。FWにも前線からの守備が要求されるが、望むところだ。「チームのために走る。しんどいのは、みんな一緒。そう思って走りたい」。ピッチに立ったら攻撃に、守備に献身的に走る。【涌井幹雄】

◆長沢菜月(ながさわ・なつき)1995年(平7)6月11日生まれ、新潟市出身。福井工大福井-新潟医療福祉大。新潟レディースU-18に3年間在籍。18年、ニッパツ横浜FC加入。19年は10試合1得点。170センチ、63キロ。血液型A。