天皇杯王者のヴィッセル神戸がJ1リーグ戦で、開幕から3勝4分け3敗の9位で足踏み状態が続く。今季まだ1度も連勝がなく、ホームでは2連敗中だ。19日の本拠地ノエスタでの柏レイソル戦を前にした18日、MF山口蛍(29)とGK飯倉大樹(34)が取材対応し、波に乗れない現状に危機感を募らせた。

山口は「ホームは2試合負けているんで、柏戦は僕にとって負けは許されない。しっかり勝たないといけない。サポーターに勝利で示さないといけない」とホーム3連敗阻止を誓った。飯倉は「柏はやり方が特徴的。カウンターをしてくるチームなので、自分たちのやりたいサッカーとどうバランスとって、やっていくのかがすごく大事になる」と話した。

前節16日の鹿島アントラーズ戦は、2-1で迎えた後半ロスタイムに失点して痛恨ドローに終わった。勝利まで残り数十秒、FW藤本が相手ゴール前で球を失い、相手GKを起点に速攻を仕掛けられてゴールを割られた。負けに等しい結末だった。

飯倉は「(鹿島戦は)後半最後のプレーで失点したけど、ノリ(藤本)がキープしておけばという見方もあるが、取られた後の守備もそうだし、要所要所でポゼッションをしている時、誰かが止まっていることもある。後ろが最後、重たくなってコンパクトなラインも保ててなく、チームの共通意識が少ない。チームとしてどう戦っていくか、選手自身もチーム全体でも理解しないといけない」と、現状を冷静に振り返った。

中2日で臨む柏戦へ、山口は「特に今は疲労がたまっていない。少し前の連戦の時も状態がよかったので、個人的には調子があがっていく。日本代表に入っていた時は(所属クラブで)試合をして、(代表では)アウェーに移動して試合するという過酷な状況だったので、それに比べれば、全然しんどいとは思わない」と闘争心を燃やした。ケニア代表FWオルンガの攻撃に関しては「サイドからいかにクロスを上げさせないかが大事。最後の時間帯、安易にラインを下げすぎるのもよくない」と対策を浮かべていた。【横田和幸】