藤枝明誠が3-0で前年度全国覇者の静岡学園を破り、4年ぶりの決勝進出を決めた。MF賀茂大紀(3年)が後半に2得点を挙げる大仕事をやってのけた。東海大静岡翔洋はFW中沢勘太(3年)が全3得点に絡み、3-1で浜松開誠館に逆転勝ち。決勝トーナメント初戦からU-18プリンスリーグ東海所属の3校を破る快進撃を見せ、前身の東海大一以来28年ぶりに決勝に駒を進めた。決勝は14日、午後1時30分からエコパスタジアムで行われる。

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全国連覇の夢が絶たれた。静岡学園は後半に3失点。試合後の選手たちはぼうぜんと立ち尽くし、涙もなかった。前年度の全国選手権では攻撃的スタイルで頂点に立ったが、頼みの攻撃も無得点で終戦。昨年から正GKの野知滉平(3年)は「自分たちの実力を出せずに負けてしまいました」と力なく話した。

経験不足も否めなかった。全国優勝メンバーの主力だったのはGK野知とDF田辺秀斗(3年)ら数人。川口修監督(47)もチーム作りの難しさを痛感していた。「スタイルを変えずにやってきたけど、良さも出なかったし、ミスも多かった。それがプレッシャーなのかもしれない」と明かした。静学らしさを出せずに、県4強で姿を消した。