履正社が、6大会ぶり3度目の優勝を飾った。1-0で、18大会ぶりの全国出場を狙った金光大阪に勝利。前半31分、MF山口奏七(3年)のCKを、MF神田拓海(3年)が頭で合わせて先制。守備陣も奮闘し、1点を守り切った。昨夏の甲子園で全国制覇した野球部に続き、サッカー部も悲願の日本一を目指す。全国大会は12月31日から関東圏で開催される。

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優勝が決まり、記念撮影をする歓喜の輪の中心に、背番号「10」のユニホームが光った。昨年3月に卒業し、今年6月に若くしてこの世を去ったOBの野口天葵さんのものだった。決勝戦の前、担任としても3年間、野口さんを教えた平野直樹監督(55)は、両親にユニホームを会場に持ち込むことをお願いした。「優勝して選手権に連れて行こう」-。その言葉で選手は団結した。

「もしかしたら、12人で戦っていたのかも…。そんなことないか」。平野監督は涙を隠すかのように、そう言って照れ笑いした。

野口さんは1年からメンバー入りし、インターハイに出場した。だが、冬の選手権は17年度に大阪大会決勝に進みながらも、扉を開くことはできなかった。

見えない力を感じたゴールだった。前半31分、CKから決勝弾。今大会4戦連発のMF神田は、野口さんを「本当に優しくて慕われている先輩でした」と言い、今でも憧れの存在だ。後半は相手のFKやロングスローに苦しんだが、GK杉村斗磨(3年)の好守も光り、得点を許さなかった。

昨夏の甲子園では野球部が全国制覇。サッカー部は13、14年度に選手権出場も、いずれも8強止まり。湘南入団が内定しているMF平岡大陽を擁し悲願の日本一へ-。全国の大舞台も12人で戦う。【佐藤あすみ】