仙台大明成(宮城1位)が3-0でふたば未来学園(福島2位)を下し、準決勝に駒を進めた。部員8人の相手にてこずりながらも、右サイドバック坂口芹(2年)が先制ゴールを含む2得点。守備は相手シュート0本に封じた。

県新人大会では、ともに全日本高校女子選手権に出場した聖和学園と常盤木学園の「2強」を連破して初V。東北女子サッカーをけん引する宮城代表としてのプライドを示した。数的有利の中、9割以上を敵陣でプレー。前半9分、右サイドを駆け上がった坂口がゴール右に先制弾を決め、同39分にはPKエリア内で相手反則を誘い、自らPKを左隅に決めた。自身初の公式戦2ゴールに「中を見たけど自分で打った方が決まると思った。風があったので低い弾道で(最短の)ニアを狙って打ち切った」と先制シーンを振り返った。

昨秋の県選手権は準決勝で敗れ、全国切符の懸かる東北大会出場を逃した。前チームから先発8人が残り、個々の判断力や決定力を高めてきた。就任5年目の落合恵監督(34)は現役時、なでしこリーグの新潟でプレー。就任2年目の17年は東北高校選手権で優勝し、全国出場に導いた。東北新人で宮城勢は女子初開催の08年から9大会連続で優勝を続けており、同監督は「いいプレッシャーに変えて、夏のインターハイに向けて弾みをつけたい」と期待した。【佐々木雄高】