「ライバル」よりも「挑戦者」-。日本代表で豊富な経験を持つヴィッセル神戸MF山口蛍(30)が26日、J1開幕節のガンバ大阪戦(27日、ノエスタ)前日練習後にオンライン取材で思いを語った。

セレッソ大阪時代からライバル関係にあったG大阪との「阪神ダービー」に向けて「関西でライバルにあることは変わりないですが、自分たちの成績(昨季14位)とガンバの成績(同2位)は全然違う。ライバル意識を持つより、自分たちが相手に対して、チャレンジャーとしてぶつかっていく方が大事。『ライバル』と意識をしすぎると硬くなって、あまりいいゲームができないんじゃないかなと思う」。周囲の期待が高まるダービーに向けた心の持ち方を、冷静な口調で分析した。

大黒柱の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタを故障で欠く。昨年10月に30歳となった山口は「(安井)拓也とか(郷家)友太とか、その辺りの選手が『アンドレスの代わり』という風に思い過ぎちゃうと、本来の自分のプレーができなくなると思う。誰が試合に出るにしても、僕たちベテランが自分のプレーを発揮しやすいように、声掛けとかをやっていけたらいい」と若手を思いやった。

自身初の2桁得点を誓うMF郷家も「自分とアンドレスはサッカーのスタイルで違う部分があるので、自分らしさを、もっと試合の中で出していきたいと思います」とキッパリ。同じ関西の強敵を相手に、神戸の可能性を示す戦いになる。