初の日本代表入りが期待されるセレッソ大阪のMF坂元達裕(24)が16日、開幕5戦5発と絶好調の同僚FW大久保嘉人(38)について「今まで日本で一番、結果を残している選手」と、J1最多190ゴールの元日本代表をリスペクトした上で、高まる互いの連係面について言及した。大阪市内で練習後、オンライン取材に応じた。

「(大久保は)練習から見ていて、やはり違う。試合になるとより変わって、より驚異的になって怖い位置に顔を出す。そこにいい球を出すと点を取ってくれているので、尊敬できるし、もっともっと、いい球を供給したい」

開幕5戦フルタイム出場中の坂元は、C大阪が今季12得点したうち、自身は1ゴール3アシスト。しかも大久保の5得点のうち、坂元が2アシストとホットラインが完成している。

坂元は右の攻撃的MFとして、右サイドバックのDF松田陸(29)との連係も深まってきた。松田陸は大久保に対して3アシストを記録しており、この3人が連係すれば、ゴールへの期待度がより高まる。

開幕5試合すべて複数得点のC大阪は、前節横浜FC戦では、昨季1度しかなかった1試合4得点を簡単に実現。

その攻撃の中心を担う坂元は「開幕から全員の距離感が近く、球をつなげられている。そこでサイドからクロスを合わせたり、中から崩したりとか、いろんな形で攻撃のバリエーションが昨年より増えて、今はうまくいっている」と説明。ドリブルが武器だった24歳だが「選択肢が増えた」と充実感を強調する。

東京都生まれの坂元は前橋育英、東洋大を経て、19年にJ2モンテディオ山形入り。1年でC大阪に引き抜かれる形で移籍し、今季が2年目。この開幕前には結婚を発表したばかりだ。これまで代表歴はないが、今月下旬に活動を再開する日本代表に初選出される可能性もある。完全復活した38歳の大久保とともに日の丸を背負えば、大きな話題になりそうだ。

「自分はまだまだ結果が足りないと思うし、常に残し続けていかないといけない。あまり考えずに、自分のよさを毎試合、出していければ」

17日には、C大阪は3連勝を懸けて大分トリニータ戦(ヤンマー)に臨む。開幕3勝2敗の4位C大阪と1勝2分けの9位大分の一戦は、プロ3年目で充実期に入った坂元のプレーに注目だ。【横田和幸】