J1アビスパ福岡が「新外国人パワー」で攻勢を強めそうだ。

4月17日FC東京戦は新戦力がかみ合い、6戦ぶりの3勝目を収めた。今後を占う上では好材料と言える。

後半33分、今季オランダ2部のローダJCから完全移籍した元U-19(19歳以下)ベルギー代表の新外国人、MFジョルディ・クルークス(27)が右サイドハーフでJ1デビューした。足元の技術の高さで相手守備を切り裂くなど躍動。守備でも相手FKの際、最前列で味方を鼓舞するなど攻守に存在感を示した。

新型コロナウイルスの影響で来日が遅れ、3月下旬の入国を経て4月11日にチームに合流。東京戦で初めてリーグ戦のベンチ入りを果たしていた。

東京戦で活躍したのはクルークスだけではない。昨季C大阪の得点王のFWブルーノメンデス(26)もついにお目覚めだ。一時けがで離脱も徐々にコンディションを上げ、移籍後初ゴールとなる決勝点を決めた。

長谷部茂利監督(49)は「これからいい方に『初』を繰り返していけたら」と、新助っ人の働きに手応え十分だ。DF志知孝明(27)も「競争が激しくなる中、チーム内で高めあいを重ねていけば自ずと良くなる」と歓迎した。

また、この日はチーム8人目の新外国人となるカメルーン人FWジョン・マリ(27)が合流した。

福岡のトップチーム人件費予算は20年度約10億5000万円から、今期は約17億円の見込みで、外国人を中心に大型補強を敢行。J1定着とリーグ戦10位以上の目標を目指して勝負に出た結果、少しずつ好転し始めている感がある。

降格候補にも挙げられたが、ここまで11試合を終え3勝4分け4敗の11位。12得点中半分は外国人によるもので、助っ人の活躍がチームの浮沈に大きく影響しそうだ。【菊川光一】