横浜FC早川知伸監督(43)が、就任後初勝利を挙げた。ホームで行われたルヴァン杯の柏戦に2-0で勝利。成績不振を理由に解任された下平隆宏前監督(49)に代わり、8日に就任。ここまでリーグ、同杯を含め4戦連続未勝利だったが、5試合目にして初白星を手にした。FWカズ(三浦知良)は途中出場し、54歳2カ月2日で同大会の出場最年長記録を更新。どこか暗かったチームに、明るい話題が舞い込んだ。

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思いがあふれ出た。試合後、早川監督は「やりたかったサッカーを体現できたと思う」。厳しい表情は相変わらずだが、どこか少しほぐれた様子だった。下平前監督の後を受け、8日に就任。初陣となった11日のリーグ戦の鳥栖から、ルヴァン杯を含め4戦未勝利だった。やっと手にした就任後初勝利。短い言葉の中に、いろんな思いが詰まっているようでもあった。

そんな指揮官より年上の選手が、ピッチで気持ちに応えた。54歳2カ月2日で大会史上最年長出場を記録したカズは、2-0の後半45分に途中出場。限られた時間の中、ボールに触れた回数は1回。シュートもドリブルもかなわなかった。それでも前線から相手へのプレスを掛け続けた。早川監督の就任時に「ハヤがやりたいサッカーをやればいいから。全力でサポートをすると」と言葉を掛けていたキング。文字通り、勝利のために走り続けた。