サンフレッチェ広島の元日本代表MF青山敏弘(35)が、節目のJ1通算400試合出場を果たした。

8日のサガン鳥栖戦(アウェー)は、0-0のスコアレスドロー。青山も試合終盤のアクシデントで後半45分にベンチに退いた。試合後の会見に現れた青山は「大丈夫です」と話し、「すべての試合を広島という1つのチームで歩んでこれた。そこは自分の誇れるところ」と話した。

岡山の作陽高から04年度に加入して広島ひと筋。チームの骨格を担ってきた。その道のりは平たんではない。数々のけがを乗り越えてきた。2年前には招集された日本代表で右膝を負傷、その先の選手生命さえも危惧された。それでもあきらめずに戦ってきた結果が「400」となった。

「いろんな人に支えられて試合に出させてもらった。一番苦しかったのは一昨年だったが、それだけではないけがを乗り越えてきた。35歳だがプレーヤーとしてレベルアップしたい思いは持っている。チームとしても上位争い、優勝争いしたい。それが原動力。そういう思いにさせてくれているチームに感謝したい」。

移籍も盛んなサッカー界において、1つのチームで記録を成し遂げることは偉業でしかない。青山の言葉からは「広島愛」を感じる。その愛は、これからもまだ続く。【実藤健一】