首位の青森山田が無敗を守った。流通経大柏(千葉)を3-0で下し、開幕6連勝。18年に鹿島ユースがマークしたプレミアEASTの開幕最多連勝記録に並んだ。0-0の後半4分、MF田沢夢積(ゆづむ、3年)がヘディングで先制。同19分に主将のMF松木玖生(くりゅう、3年)がPK、同35分にはDF丸山大和(3年)がCKからヘッドで続いた。

167センチとベンチ入り18人で最も小柄な田沢が、ジャンピングヘッドで均衡を破った。MF藤森颯太(3年)の右クロスをDF2人と競り合いながら押し込んだ。「ヘディングは正直、得意ではないが、颯太が上げたクロスにファーでふたをする練習はやってきた。練習通りだった」。流通経大柏の守備網を突破し、今大会3点目を挙げた。

相手に警戒、研究されてもすべてはね返してきた。黒田剛監督(50)は「この6節目から『新しい青森山田を再構築する』と話して臨んだ流経戦だった。みんな気持ちが入り、前半こそ0-0だったが、少ないチャンスをものにしてくれた」。1戦1戦で進化し、6試合で23得点1失点の好内容につながっている。

舞台は整った。23日は開幕5連勝中(1試合未消化)の2位清水ユースと全勝対決。田沢は「エスパルスとの上位対決は絶対に負けられない。また自分がゴールを決めてチームを勝たせたい」。アウェーでの首位攻防戦で「小さな巨人」が再び白星を呼び込む。【山田愛斗】