コンサドーレ札幌は鹿島と0-0で引き分け、A組2位でのプレーオフ(PO)進出となった。勝てば1位突破だったが、決定力を欠き無得点。会場の移動式天然芝「ホヴァリングサッカーステージ」が通常とは90度回転した状態での異例の開催で、勝利をつかめなかった。1次リーグは3勝2分け1敗。POはD組1位横浜と6月6日に札幌厚別、13日にニッパツで対戦する。

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1位での1次リーグ突破を狙った札幌は、勝利を手にすることはできなかった。試合終了間際まで鹿島ゴールに迫ったが、得点は奪えず。すでに2位以上での3年連続の1次リーグ突破は決めていたが、首位鹿島との順位を逆転できなかった。ペトロビッチ監督(63)は「引き分けという結果に終わったが、選手たちが示してくれた強い気持ち、いい戦いは今後につながっていく」と振り返った。

拮抗(きっこう)した90分を展開した。立ち上がり、MF青木が連続でシュートを放ったが、ネットを揺らすことはできなかった。後半、4月に来日した新加入FWガブリエルが公式戦初出場。最前線でプレーし、26分にシュートを狙うも、デビュー弾は決められず。今季ルヴァン杯3得点のFWドウグラス・オリヴェイラのシュート3本も決まらず、最終的にスコアレスドローに終わった。

指揮官が思い描いていた当初のプランから変更して臨んだ。先発予定だったFWジェイが前日18日夜に体調不良を訴えた。スクランブルでFW菅が左ストッパーで起用されるなど、布陣を入れ替えた。それでも「菅は及第点を与えられるプレーをした」。後半23分のピンチの場面で体を張って失点を防ぐなど、無失点に貢献した。

異例のハプニングに動じず、戦い抜いた。機材トラブルにより、本拠地のピッチが通常とは90度回転した配置での試合となった。いつものメインスタンド側がゴール裏となり、ピッチのコーナー付近からピッチへ入場するなど、選手の動きにも変更があった。それでも「グラウンド上に立てば大きな影響はなかった」とペトロビッチ監督。POは昨季準々決勝で敗れた横浜。リベンジを果たす。【保坂果那】

○…FWガブリエルがJリーグ公式戦初出場を果たした。後半19分から投入され、1トップでプレーし、同26分には左足でシュートを狙ったが決めきれなかった。「デビューできて非常にうれしい。1つのチャンスがあったが外して残念だった。これからも試合はある。次は必ず決める。自信はある」と意気込んでいた。

○…左足首痛で離脱していたDFキムが、約4週間ぶりに試合に復帰した。3バック中央として先発フル出場した。鹿島を無失点に封じ、守備陣として「ゼロで抑えられて良かった。(決勝進出した)2年前の舞台に行けるように1試合1試合頑張っていきたい」と上位進出を誓っていた。

 

◆ルヴァン杯プレーオフ 1次リーグを勝ち上がった8チームで、ホーム&アウェー方式2試合を実施。A組2位の札幌は、D組1位の横浜と6月6日に札幌厚別(午後1時開始)、13日にニッパツ(午後5時開始)で対戦する。プレーオフ勝者4チームが、アジア・チャンピオンズリーグ出場の4チームが登場する準々決勝に進出。