聖和学園(宮城)が開幕4戦全勝の尚志(福島)に初黒星をつけ、技巧派サッカー対決を制した。DF滝沢龍次(3年)が前半に挙げたゴールが決勝点となり、1-0でしぶとく勝利。コロナ禍で試合消化が遅れているものの3戦2勝1敗で白星を先行させた。

ドラゴン砲が尚志を沈めた。前半終了間際、滝沢が混戦から右足を思い切りよく振った。「周りがチャンスをつくってくれて、こぼれ球を流し込むだけでした」と先制弾。「尚志は負けなしで来ていて、黒星をつけられて良かった。めっちゃうれしい」と笑った。

この日は午前10時半に試合開始。チームの集合時間は9時だったが、1人だけ早朝5時入り。「自分はみんなが見えないところでやるのが、かっこいいと思っています」。ルーティンの「5時練」でシュート、ドリブルを入念に確認。その成果を試合で発揮した。

7日の宮城県高校総体決勝は仙台育英に1-1からのPK戦で敗戦。全国高校総体(インターハイ)出場を逃した。「インハイ予選で負けてしまったので、プリンスや選手権で勝って親に恩返ししたい」。聖和のドラゴンがチーム上昇の原動力になる。【山田愛斗】